INVENTING IMPRESSIONISM, PAUL DURAND-RUEL AND ...

午前8時過ぎに目が覚めるが二度寝したと思う。10時過ぎくらいに起床。ブルーベリーとヨーグルト、グラノーラの朝食。午前中は掃除。まずは自分の部屋の掃除をする。5月になったから共同部分の掃除は僕が当番となる。キッチン、廊下、階段、バスルーム、トイレを掃除する。一段落した後は軽めの昼食。海苔ととろろ昆布のうどん。食後にKUBO-CとFACETIMEをする。今日は用事があって朝早くから東京にいってくれていたので疲れた様子。ゆっくり寝てもらうため早めにFACETIMEを終了。


NATIONAL GALLERYからNELSON'S COLUMN越しのウェストミンスター宮殿

僕は外出の支度をする。チューブでセンターへ。NATIONALE GALLERYへ。3月から始まっていた企画展、INVENTING IMPRESSIONISM, PAUL DURAND-RUEL AND THE MODERN ART MARKETへ。焦点はポール・デュラン=リュエルという画商。「印象派の(発明、考案、創作、、どれだろう)」と題されたように、世の中に印象派の絵画を広めた人物の功績を振り返る展示である。

この展示では90枚の絵画が集められていた。ルノワールクロード・モネカミーユピサロエドガー・ドガアルフレッド・シスレーなど、画商ポールに縁のある作品が一同に会している。展示は7つの部屋に別れており、ルーム1では彼自身のアパートメントに収蔵していた絵画(主にルノワールとモネ)、ロダンの彫刻が展示されている。ルーム2は風景画家コロー、バルビゾン派の絵画に心動かされた結果の画商への目覚め、ルーム3、ロンドンでのモネとピサロの出会い。ルーム4、1876年、印象派のプロモーション。ルーム5は、モネの個展1883年と1892年。ルーム6、ニューヨークでの国際的な成功、そしてルーム7、印象派の勝利・ロンドン1905年。という流れ。

無料配布している厚めのブックレットがとても便利だった。絵画の簡単な説明書きと画商ポールとの関係が簡単に述べられている。それを片手に見てまわる。

今までNATIONAL GALLERY、TATEなどをはじめ印象派の絵画はたくさん観てきたはずだが、今日特にモネ、ピサロシスレーなどの絵画を、もう鼻が絵画に触れてしまいそうなほど近づいてじっくりと観れた。今までにない近距離で観れた。足元にはケーブルが設置されていてこれは「これ以上は近づかないでください」というサインだけれども、そういう場合は少しだけ離れるのだけれども、設置されていないものも多く興味のある観客はだれでもマジマジと眺められた。特に注意もされない。

顕微鏡で観察しているみたいに近づいて観たモネ、ピサロシスレー、自分の目の焦点がハズれて画像がボケてしまう寸前まで近づいて筆のストロークを眺める。サラッと(というか油絵だから若干ドロっとかな)ワンストロークで描かれているものがあったり。こんな簡単なストロークが、あるいはその集積が少し距離をとって眺めると人々や、木々になって見えたりして風景を構成するのかと今更ながら感動する。デジタルイメージのピクセルとその集積が画像を形成するのと似ていると勝手に想像する。ため息が出るほど美しい。展示のライティングがよかったからかな。大金を払ってこの絵がほしい、と思う人がいるのは理解できる。ずっと眺めていたい。

1番見惚れたのはルーム3の36,37,38番。アーネスト・メイがポールから購入したシスレーピサロ、そしてモネの初期三作品が一面の横長の木製フレームに収められた絵画。写真が無くて残念。ネット検索したけど、この絵画のよい参考イメージは無かった。それぞれの絵画の画像は見つけられるけれども、3つが1つのフレームに収まっているものはなかった。オルセー美術館に収蔵されているのでこの企画展が終われば、パリで観られるのだろう。それはそうと3つに共通するのは戸外制作されたこと、そしてそれがパリ周辺の田舎の風景であること。光や空気、季節感の捉え方が3作品とも似ており同時代性を感じる。まだ印象派というくくりが認められていなかった時代に、この3人は似たような目で世界を捉え描こうといたことがよく分かる。画家は勿論のこと、その洞察力を持っていた画商ポール、それにそれを1つにしてしまったアーネスト・メイすごい。

入場したのが16時半。17時半にはクロークが閉まってしまうので、少し早歩きで後半は観てしまったのが心残りだがそれでも良かった。

日本食材を購入して帰ろうと思うも、天気予報がいい方向にはずれ天気が良くなったので歩いて帰ることにした。ロンドンにいて良いなと思うのは一流の絵画を観た後に、そこに描かれていたような風景が美術館の外にあったりすることだ。モネのテムズ川もそういえば展示されていた。外に出れば太陽の光が生い茂る木々にあたり、風が吹いて木の葉が音をたてたり、人々の往来があって日常の風景がある。風景が動いている。それをみて、さっきの絵画を思い出し、シスレーは一体何を考えて描いていたのかなと想像するのは楽しい。そんなことを考えながらREGENTS PARKを突っ切って家にむかう。

印象派の写真が企画展でNO PHOTOGRAPHYだったので、かわりに本日のREGENTS PARKをごっそり。

三連休のバンクホリデーだからだろうか、ロンドンから人がいなくなったような。広大な芝生に誰もいなかったりする。印象派の画家がみていた風景のようである。NATIONAL GALLERY周辺から家までは計ってみると徒歩で62分、距離にして5.65キロ、消費カロリーは221KCALだった。


どうして誰も居ないんだろう。どこに行ったんだろう。

夕食は鯖のトマト缶ペンネモッツァレラチーズのサラダ。美味い。デザートにオレンジを1つ。夜は動画をみたりブログを更新。今日の展示会のカタログを再読してみたり。