オフィストリップ 前半

6月15日、水曜日。有意義で楽しいオフィストリップになった。今日は前半部分のみを更新したい。

午前8時20分、ロンドンブリッジの駅に集合。はじめて建設中のレンゾ・ピアノ設計、シャードの足下にまでやってきた。さすがイギリス国内、そしてヨーロッパ圏で最も高いビルになるだけあって高い。駅の根元からほぼ垂直に見上げる。

SOUTH EASTERNの電車に揺られる事2時間、最初の目的地DEALに到着。英国でこれ以上西はない。最西の地である。DEAL駅から歩いて町中を抜けて海岸へ。風は思いの外暖かく潮の香りがいい。ドーバー海峡を一望できる。曇りではあったが雨は降っていなかったのでまずまずいい。海岸から直接PIER/桟橋へ渡る。桟橋の先にはNIALL MCLAUGHLIN設計のカフェが建っている。そこでちょっと早めのランチ。美味しいブリティッシュ・ブレックファストセットを食べた。ミディアムサイズ。


DEAL PIERを海岸から眺める


桟橋から長手方向の立面


下のフロアから短手立面を仰ぐ

建築全体の印象は魚の骨をイメージさせた。あばら骨が重なっているような、BARE BONE STRUCTUREで全てがエクスポーズドされていた。元々は暖色系であったハードウッドが風雨にさらされ、既存のコンクリートストラクチャーの色と港町のセピアな空気に溶け込んでおり良かった。ハードウッドであるからか木材のエッジは痛んでおらずシャープさを保ちつつ、表面がむらなく少し青みがかったような灰、銀色に変化しており、よいエイジング、ウェザーリングだと思った。木々のジョイント部分に現れるステンレス・スチールボルトのナット、あまり好みではないけれども、ツラで合わせられていたので近くで眺めてみてもすっきりした印象を持った。内部はあまり写真を撮れなかった。外部と同じ素材が露出しているが、ハードウッドの印象が外とは正反対で心地よく寛げる空間になっていた。潮風吹き付ける劣悪な外部環境と内部との差が激しく、内部の管理された空気がより際立って快適に感じられた。階段を下りて海面に近いスラブへ。下から建物を眺める。コンクリートの塊とこれまた相対的に見え、建築が軽く見える。



屋根部分のディテール


足下のディテール


ベンチのディテール


外周


内部


天井の照明


DEALの街