朝何時かに起床。本日ベニス最終日なのでチェックアウトする準備をする。とりあえず荷物をまとめ終わり観光に出る。近くの小さなバーで朝食をとる。僕はカプチーノとアーモンドクロワッサン、KUBO-Cはツナサンドイッチ。食後少し歩いてサン・マルコ広場の水上バスの駅へ。島の南東に位置するビエンナーレ開場前まで移動。５−１０分ほどで到着。早速公園を通り会場内に入ろうするも、夏のビエンナーレ DANZA（コンテンポラリーダンス）の設営をしている真っ最中で会場内には入れなかった。残念。海岸沿いでKUBO-Cと記念撮影を撮り再び水上バスに乗船。
ベネチアビエンナーレの会場となるビエンナーレ公園。あいにく入れず。
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂前のターミナルで下船し、聖堂の内部を鑑賞する。外に出てカナレット的な景色を見ながら休息する。続いてPUNTA DELLA DOGANAへ。フランソワ・ピノー氏の財団と安藤忠雄氏が手掛けた既存の建築を改修した現代美術館。１０年ほど前に完成していたけれども、ようやく来ることができた。島の先端の形状から自然と浮き上がる三角形の既存プランを細長い空間に均等に切り分けギャラリー空間としており、その長い空間を順路に沿って移動する。階段を使った上下運動もあり。中心に位置するコアはコンクリート打ち放しで壮大。彫刻のように綺麗なコンクリート。ロンドンの現場のコンクリートと比べると天と地ほどの差がある。アート作品よりも建築の方が印象に残った。観光客で賑やかなベニスを静寂な内部空間から眺める。カフェでエスプレッソとクッキーを食べ休む。その後展望台へ。パノラマ写真を撮り、風景を満喫する。誰もいなかったので独り占めである。天気も快晴で気持ちが良い。
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂とPUNTA DELLA DOGANA
美術館を後にし昼ご飯を食べに行く。行きつけのオステリアへ。また来たか覚えているよと、３週間後に日本に遊びに行く長髪のおじさんが対応してくれる。魚のグリル一品のみを注文。大きな皿にとれたての魚のグリルが並ぶ。淡々と食べた。特別な味付けはなかったが、シンプルに塩、それとオリーブオイル、ハーブで香りがよく美味しかった。クレジットカードを読み取る機械が電波が弱くてなかなかカードを読み込んでくれない。仕方がないのでKUBO-Cをオステリアに残しキャッシュディスペンサーを早歩きで探す。思い当たるところがあったので、そこに向かい急ぐ。飛行機の時間が近づいているので急いでいる。
探している最中に不思議なことが起こった。若い日本人２人のカップルに「お久しぶりです」と声をかけられた。「あ、どうも。旅行ですか」とうなずいて会釈したものの顔を覚えていない。「すみません、どちらでお会いしましたっけ」と聞き返すと、フィレンツェですよと返答される。数秒考えて、フィレンツェに行っていない、というか今までに行ったことがないと話すと、二人とも少し困惑し納得がいかないような顔をしながらも結局は人間違いだったとまとまった。日本人による日本人を対象にした新手の詐欺かもしれないな。話を合わせてみたら何か面白いことになったかもしれない。新手の詐欺でなかったのなら、本当に僕の顔にそっくりだったようだ。二人が同時に間違ったので相当似ているのだろう。KUBO-Cから電話が来てカードで払えたとの連絡を受けた。良かった。
急いでアパートに戻り荷物をまとめ、出る。水上バスターミナルまで急ぐ。無事に乗る。空港行きバスに乗り換えバスにも間に合う。２０分ほどバスに揺られベニスの国際空港に到着。無事にセキュリティーを通る。カフェクリーマを飲み一休み。少し食べ物を買ってパスポートコントロールへ。日本人パスポートを優遇する機械化されたゲートがありそこを通ってみた。忘れてはならないのはスタンプ。スタンプを押してもらわないと、KUBO-Cのビザ延長の時に問題になりかねないので、しっかりと押してもらう。BRITISH AIRWAYSの便に搭乗。時間通りに離陸、ロンドン・ガトウィック空港に着陸する。パスポートコントロールも問題なし。電車に乗ってVICTORIA駅まで。そこからチューブに乗り換え自宅へと戻る。
楽しいベニス４日間の旅はあっという間に終わった。青いベニスの空を思い出しながら眠る。明日から仕事だ。
