ホリデイ4

昨日のクリスマスパーティーの前に真冬のハムステッドヒースを散策した。帰宅が遅かったのでその事を書きそびれた。わざわざ今日行かなくてもいいのだけれど、今日じゃないと見られない風景があるのだ。
交通手段がないので歩いていった。遠いだろうなと心配していたものの以外に近かった。フラットから30分から45分程度の早歩きで無理なく至れる距離にあった。昨日の様に快晴だったならば氷点下でも全然歩いていける。夏ならなおさら。

家族でハムステッドヒースを散歩している人が多く実に温和だった。こういう日にこの場所にくる理由はよくわかる。交通機関が停まり24時間営業の店等あらゆる店が閉まる事から解る様に、一年の内でロンドンが最も静かになる日だ。ロンドンに限定せずとも、ヨーロッパのクリスマスは日本のクリスマスと違って家族全員が各々の家に集まり、しんみりと過ごすための時間なのだ。日本だと大晦日や元旦の空気に通じるものがあるように感じる。今日の交通手段が完全に麻痺した日にわざわざ家族連れでここまでやってくるのにはきっと特別な意味があるんだろうと思う。初詣の様な。だから今日きたかったのだ。たしかに何故だか丘の上から人のいないロンドンの街を眺めると背筋が伸びる思いがする。


ほぼ無風状態、空気は非常に澄んでおり、日が差し込んでいる間は樹木の枝々までくっきり引き締まった写真が撮れた。池に張った水もすっかり凍っている。池の氷が冷たさの極みのようだが、この池の廻りの住宅はそれと対照的でとてもいい。毎年いい。去年も同じところから同じショットを撮った、しかも同じ時間帯に。

26日土曜日。1日中フラットに籠っていた。昨日TK君から映画のDVDを6枚貸していただいた。ナルニア国物語の第2章がずっと気になっていたけれど、第1章の迫力、新鮮さ程ではなかった。4人の子供達が王子の吹く角笛によって現代から1300年前の過去に呼び戻される場面はロンドンの地下鉄ストランドで電車が猛スピードでホームを駆け抜け、空間がほどけていく様に描写されていたのが印象的だった。「駅、地下、スピード」という設定は、空間と時間の歪みを生じさせる場所という意味ではとてもいい選択だと思う。
地下鉄ストランド駅なんてあったのかなと思って調べたらやはりない。ストランドの最寄り駅はチャーリングクロスか、テンプル、あるいはエンバークメントだ。ありそうで無い駅というのもいい。


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