パラリンピック、陸上競技観戦。やっほー

9月7日、金曜日。

暑い日々が続いている。夏が長引いてくれている様子。雲1つ見当たらない快晴。今日は17時半までで仕事を切り上げた。急いでオリンピック・パークに向かう。パラリンピック陸上競技決勝だ。TKYM氏とSTRATFORDの駅にて待ち合わせ。19時過ぎにメインスタジアムへ。以前、7月の僕自身の誕生日にオリンピック・パーク内を散策して以来の再訪だ。メインスタジアムと対面すると実に巨大でワクワクする。


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脚部はみなマシーン化されている。超人的だった。

ゲートを探し当て着席。いい席だったと思う。遠くの方にヘザウィックデザインの聖火台が小さいけれども轟々と燃える炎とともに正面に見える。スタジアムの席は全席埋まっているように見える。世界各国の旗を持った観客がいる。協議は円盤投げ、砲丸投げ走り幅跳び、、100、400メートルスプリント、5000メートル。競技名の後にT44, F32/33/34などの記号がついている。おそらく障害の重度を表示するための記号だろうとTKYM氏と察する。いろんな競技が同時進行し、競技の合間を縫ってはメダルの表彰式もパラレルに行われている。

パラリンピックであるわけだからそれぞれの選手は異る身体障害を抱えている。それにもかかわらず選手はみな驚異的な身体能力を持っていた。盲目の走者や、両足のないスプリンター。五体満足の自分自身の身体能力の方が劣っているのは明らかである。選手を見て励まされる人は沢山いるだろう。あの身体で「奇跡的だ」と口にしてしまいそうだが、それが実力だ。彼の努力によって出されるべくして出たのだ。


スタジアム、パーク内はどこかしこもバリアフリーである。表彰台へのアプローチもまた然り。しかし表彰台には1位2位3位と段差がきちんとある。身体に障害があっても順位をつける。最近日本の小学校か幼稚園か知らないが、運動会では順位を付けないとか演劇に主役がいないだとかそういう事があると聞いたことがある。当たり前だけれども順位は付くのだ。高校大学でも、社会でもそうだ。皆で雑魚の群れみたいな事やってたらダメなのだ。反れた話が。。。


チームGBの選手が金メダルを獲得、拍手喝さい。


国歌斉唱の際には、金メダルを受賞した選手の国旗が掲揚される。英国の軍人さんが旗の管理をし掲揚される。


多くの世界新記録が生まれる瞬間を目にした。驚くほどに記録が更新された。印象に残ったのは中国の円盤投げの選手、現在の世界記録を大幅に更新する飛距離を叩き出していた。投げた瞬間に明らかに異常な距離を飛ぶ軌道を描いていたので息を呑んだ。彼の雄叫びは会場全員の心に響いたはずだ。すごかった。

競技の間を縫って外でフィッシュ・アンド・チップスの食事。TKYM氏はビール。スタジアムの外にいても大歓声と国歌斉唱が聞こえる。食後に戻って再び観戦。メダルゲームであるから、いろんな競技と共に、数回のメダル授賞式、国歌斉唱も観られた。中国の国家を何度聞いたことか、すごい国だ。日本はメダルラッシュとはいかなかったものの、5000メートル走で和田伸也選手が銅メダルを獲得した。残り100メートルで前方にいた選手を追い抜いて3位に飛び出した時には手に汗を握り興奮した。車椅子の400メートルのスピードに驚いた。率直に速い。腕の力だけであれだけの加速力とスピードが得られるものなのか。

[:W640]

あっという間にすべての競技が終了した。オリンピックパークの夜景は初めてだったのでTKYM氏とと共に園内を散策した。夜景もまた一味違って楽しめた。やはり夜は建築に目が行く。カプールのオービットとスタジアムを収める。写真にはどうしても収められなかったけれども、オービットのライティングは有機的な造形に脈動を与えるような生命的なライティングでミステリアスだった。帰りはSTRATFORDではなく、あえてWESTHUMから乗車してチューブを乗継ぎ、帰宅した。FASTEST WAY TO CENTRAL LONDONと形容してWESTHUMへ誘導するサインがあるのだが、それにしたがって歩いて行くと、駅までは何と徒歩30分近くかかった。全然近くないじゃないか。オリンピックパークからWESTHUMまでは驚異的な距離があるので、訪れる予定のある方はご注意である。金曜日の夜、一週間で疲れきった身体でよくあの距離を歩いた。TKYM氏と自分に金メダルを授与したい。