ユーストン近くの高層ビル

僕のフラットから南西を眺めると2本の黒い中層ビルが見える。ユーストンに近いけど、おそらくウォーレンストリート近くに聳えるなかなか高いビルだ。日本やニューヨークなどの高層ビルと比較すると全く小さいのだがこの建物がなかなか好きなのである、ただ僕のフラットから見た時だけ。何で好きかというと、1日の内のほんのある一瞬だけ特別な現象をこっそりと起こすからである。おそらく数秒だけ。絶対に誰も知らない。誰も知らないというのが重要。そんでその瞬間の写真がこれである。↓

で、こちらに光が数分だけ一直線に差し込んで、壁にこういう絵↓をつくるのである。これは以前の虹の写真よりも重要で、とても貴重な瞬間なのである。あのビルの存在が僕にとって価値があるのはこの瞬間だけである。後、あのビルの下に行くと必ず小さい竜巻ができているのだけれども、それもまあ価値がある。こういう建築はつくってみたいと思う。カオス、バタフライエフェクトでもなく、ランダムのいずれでもない。意図したけど隠してあるストーリーがあるという様な。

僕のフラットから見える高層ビルはだいたいこういう事を起こす、だいたい同じ時間帯に、別々に。でフラット内に夕陽を数秒反射して不安定な光の絵を描く。特にカナリワーフのピラミッドの形をしたイギリス一高いワンカナダスクエア、最近出来たブリックレーンあたりのフォスター、同じくガーキン、BTタワー、UCL病院、センターポイントなどが、それぞれ構成される幾何学が違うから変な形をつくりだすのだ。これはすごい面白いのである。もうパラメトリックも底を突いて行き詰まってるんだから、意図的にこういう意味のないことをコンセプトに「高層ビルが1人の人間に対して意味をなすんです」とかいって設計すればいいのに。僕だったらそうするな。
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