日付が変わっても寝ずに旅行の準備をすすめる。午前3時過ぎに予約どおりにUBERの運転手が到着。車でオーバーグラウンドの駅まで。THAMES LINKでLUTON空港まで。空港も最寄り駅の改札でられず。OYSTERで改札を入ったけれども、LUTONで降りる場合はチケット購入が必要なのであった。駅員が罰金を取らず通常のチケット代でよいと大目に見てくれる。シャトルバスで空港へ。
空港到着後そのままセキュリティーに進む。KUBO-Cお土産を購入。ターミナル内のレストランで電話の充電をしながら朝食をとる。GATEが開いたので移動。搭乗後すぐに眠る。午前7時過ぎに離陸。2時間少々のフライト、着陸直前に目覚めベニス空港に到着。
空港内で往復バスチケットを購入し、ベニス本島へ。20分ほどで到着。観光客で溢れている。車や電車は本島の北西部までしか出入りできないので、ここからは徒歩か、水上バスかゴンドラでの移動になる。AIRBNBの大家さんに言われた通り、水上バス5.1でサン・マルコ広場まで。到着後歩いて待ち合わせ場所の小さな広場を目指す。女性の大家さん早速出迎えてくれ、早速滞在場所へと案内してくれる。小さな路地を歩くこと2、3分で到着。一番奥上の静かなアパート。3月下旬に改装したばかりだそうで、設備も新しく綺麗。丁寧に地図上で観光ルートや名所、オステリア(簡単に食事をするところ)などを教えてくれる。話を聞くと、生まれはベニスでれっきとしたベネチアンだそうだ。今では生活費が高すぎてここに住める人達がすくなくなっているという、特に若者たちは。そんなベネチアンだから、教えてくれたオステリアなどは本人もよく行くというので本物。楽しみである。
荷物を置いて一段落した後、一番身近にある小さなプラザの角に位置するピザのお店へ。プラザに面した外のシートで食事をとる。スターターとピザを食べた。美味しかった。久しぶりに美味しいイタリアンを食べた。食後早速観光開始。
FONDAZIONE QUERINI STAMPALIA / クェリーニ・スタンパーリア財団へ。カルロス・カルパ設計の空間と中庭、橋を鑑賞するのが目的。教会のある広場側から橋を鑑賞。その後内部へ。水路に面した半屋外の空間。水路の水位が変化し内と外の空間境界が時と共に変化する。鉄、木、石、ガラス、レザー、水、素材の使い方がうっとりしてしまうほど格好いい。ヒンジなどの可動部分や、切り込みや、スリットなどのデザインが秀逸。中庭の水、ランドスケープのデザインも美しい。KUBO-Cは木のドアの実測をしたり。
その後、サン・マルコ広場へ。大勢の観光客で賑わっている。広場を鑑賞した後、今度はカルロ・スカルパによるオリヴェッティ社 ショールーム。OLIVETTIはタイプライター、計算機のメーカーである。内部に入ると大学生だろうか、若い学生達でいっぱいだった。皆スケッチをしており、引率の教員らしき女性がご迷惑をおかけしますと声をかけてくれた。皆床に座ったり自分の気に入ったところに居場所をセットアップして思い思いにスケッチをしている。いい雰囲気である。僕たちも色々と観察、写真を撮ったり。日本的な建築要素がたくさん見受けられる。天井や壁に埋め込まれたスリットが、全体の建築要素があたかも垂直に、水平にも動き出しそうだ。テラゾー床のデザインも美しかった。どこを見てもデザインしていない箇所がない。ため息が出るほど美しい。
少し疲れたので近くのカフェへ。CAFFÈ FLORIAN。ベニスで最古のカフェだそうだ。外ではクラシック音楽の演奏が聞ける。我々は中へ入る。古い内装で歴史が感じられる。角のテーブルに着席し、アフォガートとカフェクリーマを注文。体に染み入った。
その後アパートメントに戻る。2人共19時くらいまで眠った。目を覚まして夕食へ。ベネチアンの大家オススメのレストランの1つ、AL MASCARONへ。家庭料理のレストラン、シンプルなメニューからタコのサラダとパスタ2つ、それとティラミスを頼んだ。とても美味しかった。パスタはイカ墨と、野菜のORECCHIETTE / オレッキエッテ(耳たぶのようなパスタ)。濃厚だけれどもさっぱりしていていくらでも食べれてしまう。ティラミスも美味しかった。
食後、ゆっくりと暗闇の中を歩いてアパートへ戻る。ベニスの夜は暗い。人工的な機械音や電子音がしない。本来夜とはこうあるべきである。シャワーを浴び就寝。長い1日だった。