Serpentine Gallery by SANAA/ サーペンタイン・SANAA

週末が曇りだと1週間頑張ったカイが若干に薄れる。へこまず頑張りたい。午前中雑務に追われ、12時カムデンにてJ君とランチ。スパニッシュの美味しいランチだった。いつも素通りしているこんな近くにあったとは意外だった。パリのジャパンエキスポでJ君が販売していたTシャツをいただく。

1時45分、サーペンタインギャラリーに到着。チケットは持っていないのだけれども、事務所の同僚経由で特別枠的な感じで入れて頂いた。人数限定ではあったが、オープニングとあって大盛況であった。挨拶がありSANAAの両氏のプレゼンテーション1時間と30分ほどのSANAAの近年の作品を振り返るプレゼンだった。今回初めてSANAAの両氏をみた。プレゼンテーションは本人達が交互に英語で話していった。難しい英語は使わず、画面に映ったダイヤグラムや白いパースを簡単に説明していった。それだけ、SANAAの建築は説明するのが困難ではないと言うことだったと思う。出てきた言葉は、「パブリック」、「プライベート」、「オープン」、「ガーデン」、「ファンクション」、「トランスペアレント」「パティオ」といった所だろうか。建築を語る本当に基本的な言葉が多かった。それ以上の眉をひそめるような難しい言葉もなければ、詩的説明もなかった。現物の写真が言葉よりも先行し、何かを語っている。さもないとこういう言葉を並べると、大学だとぶん殴られるだろう。それにしても、もっと物語的に説明するのかと思いきや、意外に淡々としていて良かった。

プレゼンにあった瀬戸内海でのプロジェクトが良かった。住人の平均年齢70歳の高齢な村、いずれ消えてしまう村にほとんど形のない小さい建築、あるいは既存をリノベーションしたり、分散させて特殊なスペースをつくるというものだった。沢山のプロジェクトの中で、建築家/SANAAが何かをしなければならないという社会的責任と重圧を背負っている感じのしたプロジェクトだった。この建築は何かに貢献するだろうと思う。後はみな、アートとという巨額な資金が動力となっているスーパースケールの建築だった。すなわち、建築のコンセプト意外に建築家が茶々を入れられる、邪魔される要素が少なく、ただ世界のどの財団のアートの入れ物に劣らない魅力的な器をつくるというものだ。

パビリオンも去年のゲーリーの駄作に比べると全然良いだろう。ただ、屋根を点で支えるφ6,70ミリ程の柱だけが構造になっている訳だから理論的には、柱が落ちる地面周辺だけにしか基礎はいらないのに、屋根と同じ面積分、どばーっと基礎を打つというのはどうか。仮設性、環境性という視点でものを言われると何も言えないだろう。これくらいの問題は解決すべきだろう、特にこういう公共性に充ち満ちたイベントに対しては。光沢のアルミに写り込む緑は魅力的であったが高いんだろうきっと。オープニング早々、サーペンタイン側も「毎年ノーマネー」と嘆いていた。等々、。深く考えなくとも「ん?」と疑問に思う箇所は沢山ある。





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