KDSK夫妻来英

午前7時起床、さっと準備を整えて出発。チューブを乗り継いでKENSINGTONへ。駅近くのホテルのロビーにてKDSK夫妻を発見しはじめてのご挨拶。KDSK夫妻は僕の母の友達で、今回はご旅行とお仕事で来られた。僕はそのお仕事の方の通訳をお手伝いすることになっているのである。挨拶を済ませた後タクシーに乗ってHAMMERSMITHのMAGGIE'S WEST LONDONへ。

約束の時間である9時半の少し前に到着。RICHARD ROGERS設計のMAGGIE'S WEST LONDON。MAGGIE'Sはガン患者さんとその家族をサポートするセンターである。到着し精神分析医のPMに迎えてもらう。KDSKさんはお医者さんで、MAGGIE'S CENTREの思想や運営、経営にご興味がある。今回の来英ではそのMAGGIE'Sを実際に体験し、施設がどういう場所なのか、どういう体制でどういう人によって運営されているのかなどを調査するためのインタビューが実現した。PMが丁寧にMAGGIESのはじまりから現在に至るまでの変遷を説明してくれたり、KDSKさんの質疑に対して答えてくれた。僕はその仲介。1時間少々のインタビューを通して、KDSKさんは日本の医学会とこのセンターがどれ程違うかに驚ろいておられた。僕にとっても新鮮であった。1年の運営費は1万ポンド、日本円にして2億円。すべてがチャリティーによって成り立っている。ファイナンシャルチームとマーケティング・チームの力がすごいとの印象を受けた。KDSKさんと共にがん患者のための小さなサッシを色々と眺める。僕には医学的なことはわかりかねるがKDSKさん曰く、日本ではなかなか言えないことがここではしっかりと述べられており、これまた驚かれていた。

MAGGIEの旦那さんは、CHARLES JENCKS、著名なランドスケープ・アーキテクトである。それに世界中のMAGGIE'S CENTREはいずれも著名な建築家によって設計されている。建築もランドスケープも勿論しっかりと熟慮されており気持ちがよかった。PMがここは病院ではなく、HOMEであるという言葉が印象的で、どのMAGGIES CENTREにも必ず中心にキッチンとダイニングルームがつくられているのがそのHOMEを象徴している。センターで働いている人も患者さんも区別がつかず皆家族のようであった。RICHARD RODGERS設計の住宅(医療施設だけれども、HOMEであるから見かたは住宅)を体験したのは初めてだったがよかった。

MAGGIESでのインタビューを終えた後、散歩しながらテムズ川へ。ベンチに座ったりして涼む。いい香りに誘われてRICHARD RODGERSの事務所の隣にあるRIVERSIDE CAFEでランチ。3人で美味しい料理を食べながら楽しく過ごした。ただ値段には驚いた。ひじょーに高かったが御馳走になった。レストランでタクシーを呼んでくれてHARRODSへいった。お土産物の買い物にお付き合い、色々とお薦めする。ショッピングの後は一旦ホテルに戻り、夕飯までの時間何をするかの作戦会議。

KDSKさんの「ピカソがみたい!」という一言でTATE MODERNへ。企画展ではなくて常設展を歩き7つのピカソを鑑賞。HEAD OF A WOMANの絵を見てこれなら買えるかなというコメントが印象的。確かにイイ絵だった。夕方閉館まで楽しむ。

19時にギリシャ料理のVASISへ。KDSK夫妻のお知り合いであるDNI、DNIのお友達のLZの合計5名で食事を楽しんだ。食後タクシーに乗られるKDSK夫妻をお見送りした後、チューブで帰宅。シャワーを浴びそのままベッドに倒れ込んで眠った。