最近の3冊

三連休あったので久し振りに小説を読んだ。本棚の奥の方にあった横山秀夫、「クライマーズハイ」。日本に帰ったY君が部屋に置いていったもの。日航機墜落事故を追う新聞記者の心情が描かれている。新聞は生ものだと書かれているとおり、活字が「活」だった。映画化されているようだがこれは活字だからこそ生きてくるものだと思ったので、あまり見る気にはなれない。

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

今日届いた本はバートレットにいた頃、ドローイングに新しい概念を持ち込みたいならこれを読めと言われた1冊。欲しくて買ってしまった。Cinemetrics: Architectural Drawing Today。CinemetricsはCiberneticsと同様、適訳がみつからない。シネマ、映像に関する学術用語であるのは間違いない。Cinemetricsは、安定した物体の二次元における幾何学投影を動きと時間が関与した多次元空間における計測方法に置換する事に重点を置き発展してきたといっている。で、この本は如何にアナログな手描き建築ドローイングとコンピューターをベースにしたドローイングの描かれ方が異なるかを初めて議論してガイドブックにしたものだと謳っている。「この思考回路によって過去の建築が自己完結した旧式の仮説だということが解るだろう。」
Cinemetrics: Architectural Drawing Today

Cinemetrics: Architectural Drawing Today

でもう1冊、Penguin BooksのModern Classicシリーズは、 GEORGE ORWELL著, "Nineteen Eight-Four"。1Q98がそろそろ発売だから、おそらく関係するだろう、これに対するオマージュ的なモノだろうと思って読んでいる。読み始めだがTelescreenという奇妙な機器が出てきており、現代に通ずる管理社会が度を超えて描かれている。
Modern Classics Nineteen Eighty Four (Penguin Modern Classics)

Modern Classics Nineteen Eighty Four (Penguin Modern Classics)