9月20日、土曜日、(日曜朝の更新)

昨年まではLLOYD'S OF LONDONやBANK OF ENGLANDなど人気スポットに朝早くから並んだでいたのだが、今年のOPEN HOUSE LONDONは大きなところは避けて小さな住宅を選んでみた。今年のトップ・オブ・ザリストのBATTERSEA POWERSTATIONも魅力的であったが、混雑が予想されたので避けた。

午前9時過ぎフラットを出発し、最寄りのオーバーグラウンド駅へ。高架下のカフェでコーヒーとクロワッサン、偶然にもST JOHNのクリームドーナツも発見し購入、電車を待ちながら食べる。STRATFORDに近いHOMERTONの駅で下車、歩くこと10分程で目的地であるGINGERBREAD HOUSEに到着。既に数人の人が並んでいた。

GINGERBREAD HOUSEはLAURA DEWE MATHERSによる設計。建築家本人であるLAURA夫婦の自宅であった。AJ SMALL PROJECT AWARD 2013のWINNERで何度かメディアで目にしたことがあったので、もしかしてと思いOPEN LONDON HOUSEのカタログを探してみると案の定、載っていたのである。

屋根とファサードのCEDAR SHINGLE / スギの柿葺がいい具合に風化して綺麗である。20分ほど並んで建物内部に入れてもらえた。建築家LAURAさん本人の説明を聞きながら隅から隅まで見せてもらった。主構造はCROSS-LAMINATED TIMBER、所謂CLTというやつで繊維方向が直交するように積層させられた構造用集成材である。この住宅で使われている厚みは95MM。壁、屋根、FFの床全てが95MMのCTLで、パネルはオーストラリアで作られ輸送され、現場で組み立てられた。その構法がお菓子のジンジャーブレッドの作り方に似ている故の、GINBERBREAD HOUSEという命名であると察する。

4人家族では小さいが、夫婦と赤ん坊(現況)には最適の大きさ。インテリアもスカンジナビアン・テイストで品が良く、クリーンで居心地が良かった。1時間程でお邪魔する。

本日2つめのOPEN HOUSE物件は、オーバーグラウンド、HOXTON駅に隣接するTHE GEFFRYE MUSEUM。MUSEUM OF THE HOMEという別名があるように、過去400年の英国におけるHOMEの歴史を社会背景、スタイル、テイストなどと共に展示する博物館である。OPEN HOUSEでは18世紀初期に建てられた50名ほどの貧困年金受給者を受け入れるためのALMSHOUSEを拝見する。GRADE I LISTEDである。通常は限定的に公開されているが、OPEN HOUSEの時には無料公開、専門家の説明もあり充実している。

部屋ごとに、その時代のオリジナルの内装が再現されている。古い食器や家具などに特に目が行く。展示品ではあるのだが建物の外に出てアンティークマーケットへ行くと同じ時代のものがゴロゴロ転がっており、かなりお手頃に手に入れられるのだから凄い。1880年代のガス式ライトが珍しかった。特別公開のALMSHOUSEの後は、通常展示部分にもよってみる。豊富なオリジナル家具、テキスタイルなどに触れることができる。週末なので、今日はPOTTERY MARKETも開かれていた。

[:W640]

THE GEFFRYE MUSEUMを後にし近くのベトナム料理でランチ。食後はショップなどを散策する。最後に訪れたスカンジナビアン・アンティークショップでは僕もKUBO-Cもお互いにいいものが手に入った。僕はESSENTIAL WILLIAM MORRISとOWEN JONESのTHE GRAMMAR OF ORNAMENTを手に入れた。大型本・2冊で£7。日本円で1100円程とやすかった。OWEN JONESの方はオリジナルのVITORIA時代に出された本はかなり高額で取引されているとか。めくってみると左側のページは空白、これはヴィクトリア時代にはLETTER PRESS / 凸版印刷されていたから裏ページにはどうしても表ページのエンボス・デボスが裏に現れてしまうために空白にしなくてはならなかったから、、と店主。

重い荷物を持って一旦帰宅、身を軽くして再びセンターへ。ARY夫妻、KIGくんと中華街で合流。色々と歩きまわりCHA CHA MOONに落ち着き食事、食後近くのカフェで談話。日付が変わる前に帰宅。