KEW GARDEN, TEMPERATE HOUSEを訪れる。

8月4日、日曜日。

午前7時頃に平日の目覚ましがなって目が覚め、安心して2度寝する。9時過ぎ起床、朝食を摂りシャワーを浴び準備をして外出。最寄りのオーバーグラウンドの駅からRICHMOND方面の電車に乗車。35分程でKEW GARDENに到着。しばらくしてKOMIさんと合流する。

KEW GARDENに入園、大人1人16ポンドである。お目当ての温室にたどり着く。TEMPERATE HOUSE。KEW GARDEN内にはいくつかの温室建築がある。PALM HOUSE, PRINCESS OF WALES CONSERVATORY, DAVIES ALPINE HOUSE, THE NASH CONSERVATORY, BONSAI HOUSE, WATERLILY HOUSEそしてTEMPERATE HOUSEとEVOLUTION HOUSEである。全部を網羅したか分からないがとりあえず132ヘクタールの広大な敷地内にたくさん点在しているということである。

最後に列挙したTEMPERATE HOUSEとEVOLUTION HOUSEが本日の来園目的であった。TEMPERATE HOUSEは世界で最も大きなビクトリア時代(1859年)に建造された温室だそうだ。先週仕事を終えて電車に乗って新聞を読んでいた時に、小さな記事を発見した。記事には「キューの温室、£34MILLIONで刷新」とされ、今月上旬の週末を最後に大規模修復工事に着工し、以降5年は閉鎖されるという内容だった。(£34Mは日本円にして、約50億円)確か大学院を終えた時に一度同級と遊びに来たことがあったはずだが、これから5年間観られないのだとしたらもう1度観ておこうかという気になったのでKOMIさんを誘って参上したわけである。

TEMPERATE HOUSE外より

TEMPERATE HOUSE内部1

TEMPERATE HOUSE内部2


TEMPERATE HOUSE内部3

どこからが木でどこからが鉄でしょう。

TEMPERATE HOUSE内部4、木と鉄のディテール。

[:W640]TEMPERATE HOUSE内部5

TEMPERATE HOUSE、RESTORATIONを目前としている事を前提に建物をみると確かに最高のコンディッションとはいえない状態であるのは明らかであった。鉄は錆び、木枠のペントは剥げ落ち傷む寸前のよう。一部のガラスはひび割れもしていた。僕達の興味は建築。細部をみていくと興味深いことに主構造はスチールであるものの、室内の装飾が木でつくられていることを発見する。例えばTセクションで作られた梁のアーチ下方に取り付けられた装飾は近くからマジマジと見ない限り鋳型の鉄としか思えないが、階段で上部回廊にいって実際に触れてみると木だった。白いペイントが剥がれ落ちた一部を見ると木目があらわなっている。高い湿度が保たれた温室室内でも、仕上げに木を使うのかあと不思議に思う。全体的なイメージは白で統一されているからぱっと見る限り全てが鉄でできているかと勘違いする。アーチの装飾が木ならば、では他の装飾部分は木でできているか、、というとそういう訳でもなかった。しっかりした鋳物装飾もあり複雑だ。

京都庭園

しっかりと建築と植物を堪能し今度は広大な庭を散策、KYOYO GARDENにたどり着く。西本願寺の門、勅使門の4/5模型。何故4/5かは知らないが庭は丁寧にメインテナンスされ、あたかも京都にいるかのような感覚に陥る。しかし3,400メーター上空をドバイからヒースローに着陸するEMIRATESのA380BRITISH AIRWAYSB747が次々とそれこそ2分おきくらいに列をなして着陸するのと勅使門、枯山水がおなじ視界に入ると直ぐ様あり得ないと感じるのであった。視線の前方は京都庭園だが、後ろにはベンチを芝生が広がってティピカルなロンドンの公園風景が切れ目なく続いているのは不思議な感覚だ。

RHIZOTRON AND XSTRATA TREETOP WALKWAYへ。文字通り木の上を歩いているような体験ができる空中散歩道である。木を模したコールテン鋼のストラクチャーの上に遊歩道が乗っかっている。空中に来ると揺れる。コールテン鋼構造の上に直でパンチングメタル的なシート1枚の仕上げで、足元を見ると腰が抜けそうだ。しかもベコベコしており、歩いている途中にビクッとする。階段から散歩道の下をながめ華奢なスチール構造に一瞬びっくりする。

KOMIさん

なんだか薄い。

[:W640]WALKWAYを下より。

BRITISH AIRWAYS BOEING 747-400, 13時15分頃到着のPHOENIX発、HEATHROW着。WALKWAYからだと尚更近く見える。300ー400メートル程上空を飛んでいる。ちなみにKEW GARDENはHEATHROWの着陸経路のましたである。

散歩道を後にしてLAKE & SACKLER CROSSINGへ。JOHN PAWSONの橋である。歩道はBLACK GRANITE / 黒色花崗岩。ソリッドブロンズの欄干。平らで水面に近く、ミニマルで静寂なデザインであった。橋を渡りきると遠くに日本の民家が見えた。MINKA HOUSEとカタログにあるが直訳すると「民家の家」となりトートロジーである。KOMIさんと相談しよって見ることに。日本の民家そのもの、愛知県から典型的な日本の民家を分解・輸送してきたようだ。内部の香りが日本そのものだった。

JOHN PAWSON, SACKLER CROSSING。橋、というか水上の散歩道か。CROSSINGという英語がしっくりくる。

ブロンズの欄干

黒色花崗岩とブロンズの欄干

MINKA HOUSE / 民家の家、トートロジー

KOMIさんが14時にKEWを発つ必要があったので一緒にGARDENを後にする。PALM HOUSEは特に焦る必要はないので、またの機会に再来訪したい。3時間エンジョイできた。駅前にてマーケットにて購入したソーセージサンドイッチを頬張り僕はオーバーグラウンで、KOMIさんはTUBEで解散。

PLAM HOUSE正面より

インスタレーションか、それとも実際にダインできるテーブルかな。

PALM HOUSE、来園した人達の中で最も人気の高い温室。


夜はPORTUGALでのステイ先をスロベニア帰国直後のTKYM氏と相談しながら選定。スケジュール上、2つのアパートメントとその間にホテルを2泊BOOKすることになった。最初のアパートメントは確保。ポルト大学の教授がオーナーで2日泊めてくれると返事をもらった。早い。素晴らしいサイトがあるものだなあ。さすがTKYM氏。