そういえば、Magic Mouse を購入したのであった

6月2日、木曜日。

最高気温24度。嬉しい事は恐らく今年一番、今日が暑い日だった。そして(僕にとって)悲しい事は、これ以上暑くなる事はほとんどないことだ。僕は夏生まれなので、30度くらいの猛暑が一番好みだ。数年前に経験した事があったが、ロンドンがその気温まで上がるなんて事は稀である。

金曜日夜迄がリミットの図面の修正。セクションにフロア・ウォール・ビルドアップのディテールを詰め込み、エンジニアのドローイングを参考に構造補強して更新する。いい天気だ、それにしても。

そういえば週末にいよいよ長年連れ添ったこいつともおさらばしなければならないなと感じ入り、思い切って新しいマウスを買った。新しいのはワイヤレスだ。今までロジテックは有線だった。レーザーで感知するタイプだったので感度は良く、ガラスの表面以外では異常な動きはしなかった。ただ面倒だったのがラップトップにSDカードリーダーを差し込み、マウスを差し込んだらUSBポートの1つが塞がり、外付けハードなどを同時に使用したい場合はマウスを取り外さなければならなかった。またマウスのコード自体が短くキャドプログラムの使用時などではスクリーンの端から端までの、長くて17インチの移動が大変で、使いにくかった。それがMAGIC MOUSEによって解消。ただ、もう少し、数ミリ厚かったらもっと手にしっくりなじんだと思う。あとワイプが僅かに難しい。


湾曲した透明ポリカ表面を触るとどうして画面上でブラウザーがスクロールするのか、ハイテックとは不可視で、マジック的である。携帯でもカメラでも技術が高度になればなるほど物体が小さくなっていく。世界一小さく、軽く、薄くがコマーシャリズムの中で勝ち残っていく重要なキャラクターになるからだろう。機能が膨れ上がる一方で RECEPTACLE / 容器 は小さくなる、あるいは機能が電子的に管理されてくると、表面には何も表出しなくなりツルツルのミニマルになる。マウスの形は手の形に対応している訳だからこの形から原型が大きく変わる事はないだろうし、マウスに必要な付加的な機能はこれ以上思い浮かばない。更なるミニマルは追求できるのか。もう究極に近いだろうとは思うものの、次回アップルがこれを如何に進化させるかは気になるところ。素材改良か、感度向上という側面からくるか。OS X Lionも気になる。6月6日ー10日のWWDCで発表される予定。

「技術や頭脳は高度になることはあっても、元に戻ったり、退歩することはあり得ない。」by吉本隆明