いきなりこの出だしはつらい。

2月6日、月曜日。

26時帰宅。帰宅して忘れないうちにこれを示す。

タクシーのドライバーはジャマイカ系のノリの良いおじさんだった。25ポンドかかったので、40ポンドだしておつりをもらってさっさと降りるつもりだったが、おじさんはそんな僕をとめてこういった。

 「ちょっと聞いてほしいことがある。」といっておじさんはまさに今乗って来たこのタクシーについての不意に語り始めた。お前は今日で一番最高の客だった。そんなお前は一体何処から来たのかと問われ、JAPANと答えた事が間違えだった。ロンドンのタクシーエンジンの事情は知ってるか、今迄NISSANだったんだ、しかし今はVAUXALLか、FORDだ。これらのエンジンは実に使えない。VAUXALLは爆発するし、FORDは煙を噴く。すぐスクラップになる。しかしどうだ、この俺のNISSANはもう12年、数万マイル走ってもこの通り健在だ。何マイルかだって?(そんなこと聞いていない)。それはもう50万マイルを優に超えている。俺が言いたいのは要するにJAPANは最高だということだ。ちょっとこれを観てくれ。(A4のでかいカラー写真を出す、家族思いなのだなと思い少し朗らかな気持ちになる)
これは俺の息子だ。そんなこったで息子は今日本語を勉強しているんだ。しっかり勉強しろよといってるんだ。そしてちょっと待ってくれ、これは俺のネームカードだ。ここに電話したらいつでもすぐとんでくるから、いつでも電話してくれ。いいな。いいかJAPANは最高だ!、もっとドアをきつく締めてくれ!!、そうだ。じゃあなー。JAPAN…」といって去って行った。マシンガンの様にジャマイカ系のおっさんは喋ってNISSANにのって去って行った。すべては流しそうめんの様にスムーズに流れた。ラップの原点はここにあるのかと感じいった。

朝9時事務所、18時半事務所を出る。
KINETICA ART FAIR2012のインストール初日だ。僕は仕事でいけなかったけれど、H氏、TKYM氏、ミドリーヌが見事に輸送完了していた。しばらくヘルプをして僕は先にお邪魔させてもらった。

PIMLICOに向かった。途中先に帰宅したTKYM氏を発見しエスカレータで発見し声をかける。一緒に駅を出る。行く方向は違うのに道案内してくれた。さすが小さな小人、あ、ちがう、小さな巨人TKYMピムリコにあり。YKさんの豪邸にお邪魔し、アライ君の送別会。アライ君は同じ高校で出席順がとなりで、大学も同じで、そしてロンドンでも同じという運命共同体的な人なのだ。そんな新井君は今週末日本に帰国するのだ。また1人友達が帰って行く。残念だが仕方が無い。1人で粘るしか無い。話しまくって25時過ぎまで。

そして上記のタクシードライバーを引っ掛けたのだった。長い一日だった。

月曜日からこのスケジュールか、、、逝くなどこかで。


AA + SHARI3のブース。SAKIさんもご満悦のようす。


模型はこんな感じ。ううむ。これらすべてKINETIC/リアルに動く建築なのだ。