F が事務所を去る
事務所で最も仲の良かった F が事務所を去る事になった。1年半同僚として一緒に働き、プライベートでもいろんなイベントに行ったりした仲で、事務所の中でも気が許せる唯一の人。彼が去ると少し前に聞いた時、自分の事務所を疑ったがこればかしは僕なんかが何をいっても今更仕方ない。僕の留学中の同僚がみな自国に消え去ったのと同じで、人の流れが著しいのがロンドンだ。彼は来週月曜日から別の事務所に勤務する。彼は至って笑顔なので、気落ちせず僕も笑顔で見送りたい。せっさくなのでどうだい、F、良いランチいかないか、、ということで昼休みカムデンでささやかなランチをした。味はさておきお互いの将来を話せたいいランチだった。いずれ日本で建築をみてみたいといつもいっていたが、今日もまたその事を口にした。彼が来日した時には彼の建築センスに合う特別な建築ツアーを組んでやりたい。ランチの終わりにちょっとしたギフトをあげた。紙質がそれぞれ違う小さな5つのスケッチプックだった。彼の左ポケットにはいつでもモールスキンが潜んでいる。そのページが無くなったらこれにしてくれといった。街で見つけた時これは F のポケットに最高に良いなと思って買ったのだった。
身近なところで大きな人の動き・流れを感じると自分自身の立ち位置、行く末を考えさせられる。今のところ僕の現況はintentional drifting / 意図的な漂流といったところか。通過地点・ロンドンでの自分のそんな状態は自分の体質にあっていると思う。